すべてのお母さんへ贈りたい…。母の日の絵本セレクト

もうすぐ母の日ですね。母の日とは、アメリカのウエストバージニア州で始まったもので、母親へ日ごろの感謝を表す日とされています。赤いカーネーションを贈るイメージが強いですが、アメリカで始まったときは白いカーネーションだったそうです。昨今では、カーネーションに限らず、感謝の気持ちを込めてお母さんの好きな花を選ぶ人やプレゼントを贈る人も増えています。

今回は、「お母さん」「ママ」をテーマにした絵本を紹介。お母さんへ「ありがとう」の気持ちを込めてプレゼントするのにぴったりな作品はもちろん、「お母さん」がテーマということで、現在子育て中のお母さんたちにぜひ読んでもらいたい絵本も紹介します。

まずは、「ありがとう」「大好き」という気持ちを込めて贈りたい絵本たち。みやにしたつやさんの「おかあさんありがとう」「おかあさんだいすきだよ」(ともに金の星社)は、もし子どもからプレゼントされたら、読み終わったあと子どもを思わずギュッとしたくなるはず。大人になった人も「子どものころはこんな風にお母さんのこと思っていたなぁ」と心がホッコリします。

平田昌広さんの「おかん」(大日本図書)は、軽快な関西弁でのやりとりが楽しい作品。「おかん、おかん」としつこく呼ばれ、「うるさーい」と言いたくなるけれど…。しつこく呼ばれるのはほんの数年、そのうち子どもは巣立っていきます。しつこくされていた頃も実は幸せだったなと思うお母さんは多いのではないでしょうか。

小さいお子さんからこんな絵本をもらったら感激してしまいそうなのがこの2冊。まどみちおさんの文とましませつこさんの絵がステキな「ママだいすき」(こぐま社)は、40年以上前に描かれたものですがその内容はまったく色あせていません(文はそのままですが、出版社が変わる際に表紙が変更。絵は貼り絵になりました)。いつの時代も、子どもはママが大好きなのです。もう1冊は、三浦太郎さんの「おはなをどうぞ」(のら書店)。ママにお花をあげたいと思う優しい女の子のお話。最後のページでキュンとします。

酒井駒子さんの絵とストーリーがグッとくる「ぼくおかあさんのこと」(文渓社)。子どもにいつもガミガミ言っていませんか? だけど、子どもから見れば「お母さんだって…」と言いたくなる場面は多々あるはず。ページをめくりながら思わず反省してしまいますが、ケンカをしたあとの親子のやり取りに、親と子の本当の想いと普遍的な愛情を感じる1冊です。

次は、子育て真っ最中のお母さん、または子育ては終わったけれど…という、すべてのお母さんに贈りたい絵本を紹介します。村上春樹さんが翻訳を手掛けた「おおきな木」(あすなろ書房)と、いせひでこさんが絵を描いた「かしの木の子もりうた」(岩崎書店)。「おおきな木」は、アメリカのシェル・シルヴァスタインのロングセラー作品。日本では1976年に出版されましたが、2010年に村上春樹さんの訳したものが新たに発表されました。少年にいつまでも惜しみない愛を与え続ける「木」は、まるで母親のようです。「かしの木の子もりうた」は、全米で大ベストセラーとなり、日本でも52万部を売り上げた「ラヴ・ユー・フォーエバー」を、訳と絵を変えて新たに発表したもの。いせひでこさんの美しい絵が、親から子へ続いていく優しい愛を伝えてくれます。

最後に紹介するアリスン・マギーの「ちいさなあなたへ」(主婦の友社)は、アメリカでも日本でも母の日に贈る絵本でダントツの人気を誇る作品。赤ちゃんの小さな指を数え、キスをし、母親になった喜びと深い愛を感じるとともに、自分もそうやって母親に愛されたのだろうとあらためて感じます。やがて子どもは成長とともに、人生の喜びも悲しみも味わうことになりますが、親はただただその様子を、愛を持って見守り続けます。そして老いを迎え…。シンプルだけど心に響く、なかがわちひろさんの訳は素晴らしく、ページをめくるたびに涙が止まらなくなります。

ここで紹介した絵本は、母の日までMOKUの店・Agtで販売しています。また、5月12日(水)までTOIRO THE GIFTのポップアップショップを開催中。TOIRO THE GIFTは、北海道の作り手たちの想いが詰まったモノだけをセレクトしているギフトショップ。今回は、母の日ギフトにおすすめのアイテムがそろっています。ここで紹介した絵本やAgtの食品と組み合わせたギフトも対応しています。ぜひ足を運んでみてください。