Vol.2 私たちの体は自然界のもの。だから自信を持っている

今回紹介するのは、食養学のBL研究所所長・冨田哲秀氏がいつもおっしゃっている「体は自然界のもの」という内容と、食養学の側面から考える一食のイメージについてです。

まずは、体を自然界に近づけること

私たちは日常的に「自信がある、自信がない」とよく使いますよね。実は自信がないのは脳の前頭葉だけで、首から下の自然の体という部分は、自信があると冨田氏は言います。私たちの体は自然界のものであり、自然界は偉大なもので、体は自信を持っているのです。ところが、意識しているほんのちょっとした部分(脳の前頭葉)だけが自信がないだけなので、私たちはもっと体を信じるべきなのです。

まず、体を信じて自然界に近づける方法から。それは体にとって最も自然なものを食べていくということです。冨田氏は先日、「私きっとビタミンCが足りないと思うから、ビタミンCをどれくらい飲んだらいいですか、何mgくらい飲んだらいいですか」と人から聞かれたそうです。自然界の体はそんなことを考えたことはないのに、意識(脳)は一生懸命考えるわけです。要するに、体に任せていないということです。

 

では、私たちの体である自然界は何を要求しているのでしょう。頭が意識している要求通りに、体に要求をしたらそれは人工化になります。体が要求しているように、こちらが従っていくのが自然に近づくことです。つまり体の要求を知る、体は何を食べたがっているのかを知るということです。

私たちの体の使用説明書は、「口の中の歯」

 

その端的なデータがあります。[穀物や豆62.5%  野菜などのおかず25.0%  肉12.5% ]。これは、体が要求している数字です。体はこの割合で食べてほしいのです。
例えば車には軽自動車や普通自動車など、いろいろな種類があります。ディーゼルエンジンなら軽油を入れなければなりません。間違えると大変です。車はエンジンが要求している油を入れないと故障しますが、私たちの体も同じことなのです。肝心なのは、どんなエネルギーを入れるかです。そのエネルギー配分さえ間違わなければ、既に私たちの体は自然界のものだということです。

また、車や電気製品には使用説明書がついているので、説明書の記載通りに使えば故障しませんよね。あとは自然に摩耗してきて、最大限に使って終わり。私たちの体も同じです。私たちの使用説明書があって、その通りに使っていけば、最大に使いながら消耗していき、最後は老衰で亡くなるというわけです。

ところが、間違った使い方をしたときには、老衰以前に早死にしてしまうのです。では、あなたは自分の使用説明書を読んだことはありますか? 私たちは皆、使用説明書を持っています。それは口の中の歯なのです。歯が使用説明書の役割を果たしているのです。人間の歯の62.5%は臼歯です。これは豆、物を食べるための歯なのです。つまり、一食の中で、穀物と豆をこれだけ食べてちょうだいと言っているのです。これが、私たちの体という自然が要求している量、割り合いなのです。

そして、おかずは25%です。これは前歯の割合で、野菜の繊維、セルロースを引きちぎるための歯です。つまり、一食の中で野菜はこれくらい食べてくださいということです。テレビで「野菜をたくさん食べましょう」というコマーシャルがありますが、25%は4分の1ですから、4回お箸を口に運んだら1回くらいが野菜ということ。これは大した量ではありませんし、それほど食べなくてもよいということです。 次は犬歯、尖がった歯です。これは動物性の肉を引きちぎって食べるための歯で、12.5%あります。進化的な歴史でいうと、だんだん犬歯は先が丸みを帯びてきて、なくなりつつある、耐性がなくなりつつあるそうです。方向性としては、犬歯はなくなりつつあるというのですが、今の日本人は一時的に尖がり始めているのです。これは、肉食が増えてきたからです。それだけでなく、例えば日本人の腸は長いというのは遺伝だと思うでしょう。ところが、わずか数年の聞に若い人の腸は短くなっています。だから遺伝ではないのです。食べたものによって、内臓の形すら短期間に変わるということなのです。

 

余計なものを入れないためにはご飯を多く食べる

 

 

この割合で食べてくださいという話なのですが、要はおかずよりご飯の方を多くということです。おそらく太っている人は、絶対おかずのほうが多く、ご飯は添え物になっていると考えられます。それはエネルギーバランスを崩していることになります。おかずが増えるということは、おかずの質に体がものすごく影響されてしまうのです。例えば、少しの肉を食べたときには体は何ともありません。ところが、ご飯が少なかったら、肉の量が増えてしまいます。そうするとおかずの質で体がとても左右されるのです。一方で、ご飯を多くとっている間は、おかずの量を少々間違っていても、あまり影響を受けないのです。おかずが多いということは油脂類、油ものが多くなるということ。それから動物性たん白質が多くなり、余計な添加物のようなものもどんどん増えていきます。味付けにいろいろなものを使い始めるからです。おかずが多いほど、余計なものがどんどん入ってきてしまうということです。

「食養学」が考える一食のイメージは、ごはん、味噌汁、ひじきやきんぴらなどの一品、メインの豆や野菜中心の料理に、ときどき魚介類という感じです。肉は多くても月に3回程度で十分。つまり、昭和30年代頃の一般家庭での食卓ですね。目標はこのあたりですが、その頃の欠陥は白米食であったことです。白米を玄米に変えると完壁だといえます。その頃は、成人男性で年間140kgの米を食べていました。現在は70kgで、半減しています。 増えたのは肉、乳製品、小麦食品です。足りなければ玄米ご飯を増やして、おかずは増やさないようにします。

では次回は、玄米について紹介します。