日本が誇る発酵調味料・味噌の話 其の二 ~味噌の種類~

前回、味噌の歴史について紹介しましたが、今回は味噌の種類について考察していきたいと思います。地域の食文化にも影響を与えている味噌、知れば知るほど面白いです! ちなみに、味噌の話は2回で終わる予定でしたが、3回に変更しました。ご了承ください。

 

味噌の種類は4つ。味や色でも分類

1300年以上、日本人の食に欠かせない存在として愛されてきた味噌。現在、味噌は大きく分けて、「米味噌」「麦味噌」「豆味噌」「調合味噌」の4つに分類されます。

米味噌→大豆に米麹、塩を加えて作ったもの

麦味噌→大豆に麦麹、塩を加えて作ったもの

豆味噌→蒸してつぶした大豆の玉に種麹をつけ、塩と混ぜて作ったもの

調合味噌→異なる2種類の味噌を合わせたものや複数の麹を混ぜて作った味噌のこと

味も「辛口」「甘口」と分かれ、色も「白味噌」「淡色味噌」「赤味噌」と分けられます。辛さは塩の量で異なり、甘さの加減は大豆に対する麹の比率で異なります。塩の量が同じでも、使う麹が多ければ甘口に仕上がるというわけです。色は、大豆の種類、煮るか蒸すか、麹の量、発酵途中に返す回数、熟成期間などによって違いが現れます。煮ると白っぽく、蒸すと赤褐色になり、熟成期間が短いほど白っぽい色、長くなれば赤く、濃くなります。

 

異なる気候風土が生み出した地域ごとの味噌

前回の歴史のところで、戦国時代に日本各地で味噌が作られるようになったと記しましたが、地域ごとで仕上がる味噌が異なるのは気候風土によるところが大きいと考えられます。発酵させるための温度も重要なので、仕込みの時期も地域ごとに違いが出てきますし、保存性を高めるために塩分の調整も必要です。

全国的に見ると、8割近くが「米味噌」、愛知・三重・岐阜の東海3県は「豆味噌」、四国や九州に多いのが「麦味噌」と分かれています。「米味噌」の中でもそれぞれ特徴が見られ、例えば、新潟地方で作られる「越後味噌」は、米麹の粒が味噌の中に残り、白く浮いたように見えるのが特徴。「北海道味噌」もこの越後味噌の流れをくんでいるといわれます。「江戸甘味噌」は、麹を多く使うので濃厚な甘みがあり、つやのある赤褐色。どじょう汁や田楽に向いているとされます。一方、「関西白味噌」は、大豆を蒸さずに煮るので色が白く、麹の割合も高め。短期熟成させたものなので、長期保存には向きませんが京料理には欠かせないものとなっています。淡色辛口味噌の「信州味噌」は、全国で最もポピュラーとされており、全国生産の40%近くを占めているそうです。

四国や瀬戸内海では「麦味噌」と「米味噌」を混ぜて使うなどしているところも多いようですが、九州は「麦味噌」が主流とされています。それぞれ地域によって甘口や辛口は異なり、鹿児島の「薩摩みそ」は麦の粒が残っている淡色甘口の味噌だそう。

東海3県の「豆味噌」は、「八丁味噌」「名古屋味噌」とも呼ばれるもので、赤褐色で、濃厚かつ独特な旨みが特徴です。長期間熟成する伝統技法で作られ、夏場の高温多湿に耐えられ、長期保存できるというのもポイント。赤だし、どて煮、味噌煮込みうどん、味噌カツなど、愛知を中心とした東海地方独特の食文化は「豆味噌」あってのものなのですね。

各地の味噌文化が食文化にも影響しているのは面白いものです。北海道では、石狩鍋に合う味わいの味噌が好まれてよく購入されているという話も聞きます。

次回は栄養についてです。前回の歴史の記事はこちらから。